緑に囲まれた癒し空間『はやしみず』千葉県鎌ヶ谷市の純喫茶

今回は千葉県鎌ヶ谷市にある喫茶店『森のカフェ はやしみず』について、子連れで行った感想をまとめさせていただきます。

囃子水公園を探して

いまからちょうど一年前の秋晴れの日。

私たち家族は当サイトでの企画『鎌ヶ谷市の大きな公園10位までを子連れで回ってみた!』の途中で、囃子水公園という名の土地を探して歩いていた。

しかし、どんなにGoogleマップと照らし合わせてみても一向に入り口がわからない。たしかに地図上には存在するのに、まったく公園らしきものが見当たらない。

ついに見つけた!?と思って駆け寄った入り口らしきものも、ちょっと広めのワンルーム程度の小さな公園だったりした。

ちょっと広めのワンルーム

まだ1歳だった娘も眉間にシワを寄せて「どこやねん?」と言っている始末。

このままでは父親としての威厳が損なわれかねないと判断した私は、その付近にあった喫茶店「はやしみず」にて家族を休ませることにした。

「どこやねん」と言っている娘
奥に見える鳥居はあくまで神社の入り口であって、公園のものではない。
硬く閉ざされているかのように見える門。これが入り口のわけがない。
Googleマップで囃子水公園だと表示されているジャングル。これが公園のわけがない。
明らかに「囃子水公園」と書かれている看板。ここが囃子水公園のわけがない。

喫茶店の前まで来ると、そこにはさながら植物園のような風景があった。

入り口までのありふれたスペースを、さまざまな草木を植えることで見事に「園庭」にしている。そんな感じだ。「わあ!」と可愛い声をあげる妻を先頭に、喫茶店の中へと入る。

さまざまな草木が植えられていた。

たまたまこの日は焼き物の展示イベントが開かれている日だったらしく、店内は人でごった返していた。なんだか面白そうな雰囲気を感じつつ、私たちは屋外席に座ることに。

ベビーカーをテーブル脇につけ、席に座って一息つく。少し歩いたので足の裏がジンジンとしていた。在宅での仕事をしているせいもあり、30歳を過ぎてからは本当に体力がなくなってしまった。健康診断も、もう何年受けていないのだろう。そんなことを考えながらふと顔を上げると、そこにはなんだかみたことのある木の実がいくつもぶらさがっていた。

見たことのある木の実。

まさかの、屋外席の頭上は「キウイ棚」だった。

これは面白い。ぜったい面白いお店だ。私と妻はそう確信しながら手元のメニューを開いてみた。

屋外席から見える、ぜったい囃子水公園のわけがないジャングル。
屋外席はとても清潔感にあふれている。頭上のキウイに興奮している息子。
別日に行った時の店内の様子

ザ・喫茶店メニューが並ぶ

メニューを開くとそこには、イメージどおりの喫茶店メニューが手書きで並んでいた。喫茶店のメニュー、といわれて頭に浮かぶ内容そのままである。昔ながらの、なんだか胸の切なくなるようなメニュー

私は独身時代、長らく西東京の国分寺に住んでいたのだが、かつてあの街にもこのような喫茶店が数多くあった。しかし、年を経るごとにどんどんなくなっていき、街を離れるころには行きつけの1軒程度しか思い浮かばない状況になった。そのお店すらも、いまはあるかどうか。

そんな種類の喫茶店が、いま住んでいる街にあったのだ。誰も知る由もない感動が、私の胸を騒ぎ立てた。

いつもは喫茶店でアイスコーヒーしか頼まない私も、ここぞとばかりに「カシスソーダ」を注文。もちろん、アルコールは入っていない。ソフトカクテルだ。

妻はおしゃれにロイヤルミルクティーを注文。そしてしばらく待っていると、お店のおばちゃんがなにやら缶とグラスを手にしてやってきた。そして…。

ぷしゃああああああああ!

ちきしょう、やりやがった!面白いことやりやがったぜ、おばちゃん!

そう叫びたいところを男子校で鍛え上げた精神力でグッと堪えて、ことの顛末を見守る。どうやらグラスにはカシスシロップが入っていて、缶のソーダ水を自分で足しながら楽しむタイプのドリンクだったようだ。その最初のワンテイクを、おばちゃんが実演してくれた。

見ていた息子も大はしゃぎ。娘も、少し大きくなったいまの姿だったら鎌ヶ谷中に響くどデカい雄叫びをあげていたに違いない。

清潔感あふれる屋外席で、隣には囃子水公園とマップに記されたジャングル。頭上にはキウイ。そして目の前にはぷしゃあ。これはもう、癒しでしかない。

かくして私たちは見た目も味も美味しいドリンクと癒される空間でゆっくりと体力を回復し、残りの公園巡りを万全の状態で再開できた。あまりにゆっくりしすぎて、本当は1日で終えるはずだった企画が次の日まで持ち越されたことはまた、別のお話。

木のマドラーは、鎌ヶ谷のほこる梨の木でできているそう。
妻の注文したロイヤルミルクティーも、木漏れ日が映り込んで癒し一色。
週末にはよくイベントをやっているらしい。ご主人が焼き物関係のお仕事をされているのかな。
別日に行った時の店内の様子。

子連れにもやさしいお店

と、ここまで喫茶店としての空間やドリンクにいかに癒されたかをお伝えしてきた。しかし、この「はやしみず」で最も癒されたのは、なによりも店主のおばちゃんのヒナたちに対するご対応である。

別日に店内でも飲食させていただく機会があったのだが、どちらも子供にとっても優しいご対応をしていただいた。お洒落な空間なので声の大きさを気にすれば、「いーのいーの、騒いでね!」と言ってくれたり、ドリンクをもってくるときには子供の目線を気にしておどけてくれたり。とっても子供好きなおばちゃんだったのだ。

子連れお出かけライターとしての視点からも、とても安心してご紹介できるお店だった。ちなみに駐車場も3台分あるので、家族みんなで訪れやすい。もし空いていなかったとしても近くに薬の福太郎があって、1時間100円程度の有料パーキングに停められる。

お店の前にあるプチ植物園は見て回って大丈夫とのことで、子供と一緒にお花を楽しむこともできる。子連れにとってはいたれりつくせりの喫茶店なので、鎌ヶ谷にお越しの際はぜひ足を運んでみてほしい。

駐車スペースは3台分ある。
お店の前には可愛い鉢と看板が並ぶ。
可愛いお花がいつも咲いている。

店舗情報

住所:〒273-0137 千葉県鎌ケ谷市道野辺本町2丁目17−6

駐車スペース3台分
営業時間11:00~17:00
【定休日】日、月、火曜日
営業時間・定休日が記載と異なる場合がございます。
ご来店時は事前に店舗にご確認ください。
電話番号050-3696-8843
席数25席ほど

    コンタクト