今回は仙台市青葉区のカフェ「モーツァルト一番町店」について、子連れで行った感想をまとめさせていただきます。
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体力ゼロでの訪問
純喫茶「エルベ」(未来へと続く隠れた純喫茶』)を出た私たち家族はそのままラパンを駐車場に残し、都心エリアを散策することに。
ところがベビーカーを使わずにアーケード街や大通りなどを歩き回った結果、腕の筋肉はほぼ壊死。梅雨明けの猛暑で内臓が汗となって8リットルほど出ていき、かわりに同量の乳酸が生産されて身体中を駆け巡っていた。そろそろ命に関わるかもということで帰宅する前に休めるところを探すことに。
偶然見かけた面白そうな喫茶店もあったが、残念ながらその日は珈琲豆のみの販売となっていてカフェは閉まっていた。
このままここで俺の人生は終わってしまうのかもしれない。そのような思いが頭を掠めたが、なんとか正気を取り戻して妻と相談する。
もともと仙台では「モーツァルト」という名前の喫茶店が人気だということを聞いていたので、そこへ行くことに。
Google mapを頼りにアーケード街へ戻り、10分ほど歩きつづけてなんとか命からがら目的地へとたどり着いた。
しかしそこは情報とは幾分か異なる店舗であった。というのもまず駐車場があると聞いていたのに、どこにもない。テラス席があると聞いていたのに小さな雑居ビルの3階にある。おかげで何度も目の前を素通りしてしまい、見つけるのに少し時間がかかってしまった。
実は仙台市青葉区にカフェ「モーツァルト」は4店舗あったのだ。もともと私たちが聞いていたお店は「モーツァルト アトリエ」という店舗で、今回たどり着いたのは「モーツァルト 一番町店」であった。
面食らいながらも、やっと見つけたのだからと子供2人を抱えて3階まで駆け上る。こうして体力ゲージゼロ、気力ゲージゼロ、デスルーラ寸前の状態で今回のお店を訪れた私たちだったが、そこにはとんでもなく素敵なリラックス空間が広がっていたのだった。
ユニークな席がたくさんある
想像していた店舗とは違う場所に来てしまったという絶望感は、入店して5秒ほどで完全に払拭されることとなった。
店内に入ってまず目に飛び込んできたのは、アンティーク風のアップライトピアノがピッタリくっついたテーブル席。
実際に音が出るのかはわからないが、楽器とのこの距離感でお茶ができるカフェはとても面白いのではないだろうか。
他にもアンティーク風の机でそのまま飲食できる席があったり、小さな丸テーブルのソファ席があったり、ちょっといつもと違う感覚でリラックスできる空間がいくつか用意されていたのだ。
残念ながら入店した時にはそのような席は空いていなかったのだが、ただ見るだけでも私たちは好奇心によって疲れを癒すことができた。
照明もこれまたアンティーク風で非常に可愛らしく、テンションがあがっていく。
こだわって作られた空間には、そこにいるだけで体力が回復するほどの力があるということを思い知らされた。
どんなときでもお洒落心を
この日は3軒目の喫茶店ということで、私も珈琲以外の飲み物を飲むことにした。そこで選んだのはジンジャエール。外の灼熱で失われた水分のかわりに、オーソドックスなドリンクを流し込みたくなったのだ。
対して妻は幾分かお洒落だった。
選んだのはアイスベリーティー。なんと爽やかな響きだろうか。こんな小洒落たドリンクを飲もうと思うとは、まだまだ体力に余裕があったとでもいうのだろうか。否、ミスだ。疲れた身体にはジンジャエールがいいに決まっている。決まっているのだ。
注文を終えてしばらく待ち、ふたりのドリンクが到着したとき。
先ほどからどこかでひっそりと、それでいて着実に膨張し続けていた私の一抹の不安は、はっきりと確信に変わった。
こっちにしておけばよかった…。
いや、ジンジャエールが飲みたかったし、美味しいし、ビンとコップに分かれていてレモンも刺さっていてお洒落だったし。
でも、こっちにしておけばよかった…。
ちなみにドリンクにはそれぞれ付け合わせとしてクッキーがついてくる。前回の「エルベ」もそうだったが、子供連れにとってこの手のオマケは非常にありがたい。
どちらも息子の手によって体内へと葬られることとなった。
もうひとつの衝撃
そしてこの喫茶店にはもうひとつ、驚愕の素敵スポットがあった。
トイレである。
まるでスタンリー・キューブリックが作った映画セットかのようにアンティークと幾何学模様が融合していた。私は本当にこのセンスが大好物。この日の中でも最も一番感動した瞬間だった。「おうッ!?」と思わず声が出てしまったので、トイレの順番待ちをしていた後ろの方には何を思われたかも気になるところだ。
このことを伝えると、妻もすぐにトイレへと向かっていった。そしてちょっとあざとい写真を撮って帰ってきたのでここに掲載しておく。たしかに、あざとくなりたくなるほど素敵な空間だったのだ。
ハードルは高めだが
店内ではリラックスできる
こうして私たちは無事にゆっくりと休むことができ、無事に仙台市西部にある拠点へと帰ることができた。
正直、エレベーターのない小ビルの3階という立地で小さな子連れにはかなりハードルが高い。しかしかなり満足度の高い空間がそこにはあった。当初はお店を勘違いするという最悪のスタートであったにもかかわらず、行ってよかったと思えるだけの魅力あふれるお店である。
お店の入り口にはベビーカーを置いておけそうなスペースがあるので相談してみてもいいと思う。お母さんと赤ちゃんだけの場合、ぜんぶ担いで3階まで登るのは無理なので貴重品を抜いて1階の階段下の隅に置いておくという手もあるかもしれない。
人気店でお客さんが常に一定数いる、というのも実は子連れにとって気が楽なポイントだったりする。テンションのあがった小さな子供が急に大きな声を出したとしても、かき消されてそこまで目立つことがないからだ。静かな店舗だと他のお客さんがびっくりしてしまうので私たちとしてはここに一番神経を使うのだが、おかげで今回はいつもよりもゆっくりできた。
是非なんとか工夫してでも訪れてほしいお店である。
店舗情報
【cafe Mozart 一番町店】
公式HP:http://mozartatelier.jugem.jp/
住所:〒980-0811 宮城県仙台市青葉区一番町3-11-14 丸和ビル3F
駐車スペース | なし |
営業時間 | 月~木・日 11:00~22:30(L.O.22:10) 金・土・祝前日 11:00~23:00(L.O.22:40) 年中無休 |
電話番号 | 022-263-4689 |
この記事を書いた人
ルリニコクみみみ。三児の父。音楽家。Webマーケター。28歳のときに第一子誕生。持病のある妻と子育てをするため、コロナ禍前から在宅で働きつつ共同子育てを実施。2021年から家族とのお出かけをブログに書き始める。現在は夫婦で子育てをしながら、ルリニコクというユニットとして活動中。特技は家庭料理とおむつ替え。