子連れも安心!街の中華屋さん『中華厨房 kaname』千葉県鎌ヶ谷市の中華料理店

今回は千葉県鎌ヶ谷市にある中華料理店「中華厨房 kaname」について、子連れで行った感想をまとめさせていただきます。

長男の出産後に初訪問

長男ももう3歳になった

2018年9月8日。長男が産まれた次の日のこと。私ははじめての我が子を抱きしめるために妻が入院する産院へと向かっていた。そこは新鎌ヶ谷駅の周辺、つまり鎌ヶ谷のダウンタウン。買ったばかりの自転車でそのエリアへと続く坂を登りきろうとしたその時、左手に面白そうな中華料理店があるのに気づいた。

まるで一軒家のような外観。街と一体化しているその様子に美味しそうな中華のイメージが重なる。自分の胃袋の雄叫びが北半球全体に響き渡るのを感じた。

まだ面会時間は始まっていないが一刻も早く産院に潜入し妻と我が子の元に向かうか。それともまずはひとりで中華料理を食べるか。しばらく考えこむ。そして私は究極の選択に結論を出した。

店のドアをあけると、いらっしゃいませ!という元気のいい声が響いた。出迎えてくれたのは日本語は達者なようだがおそらく中国の方と見受けられる女性店員さん。まだお昼前ということもあってかお客さんは私の他にいなかったが、子供が産まれた喜びと一緒に中華料理を噛み締めるにはピッタリの環境だったといえる。

あれから3年。今回はまだ再訪出来ていなかったこの中華料理店「kaname」に行くことにした。今度は妻と長男、そしてあのときはまだ影も形もなかった長女も一緒である。

駐車場には少し戸惑う

kanameの駐車場は2、3、4番だ

前回は自転車で来店したのだが、今回はラパンでお店へ向かうことに。駐車場はあるの?という妻の疑問に私は記憶をたどりながら「うん、お店の横にあったよ!」と余裕綽々に答えた。どんなもんだい。もうあれから3年も経つけど、俺は記憶してるんだ。カッコいいだろう。しかも食べログでも「駐車場、有」としっかり記載がある。勝った。余裕。俺についてこい野郎どもッ!

しかし着いてみるとそこに駐車場はなかった。

…あれェェェ!?

思わず声が出る。お店の隣にあると思っていた駐車場は、まさかの違う施設のものだったのだ。

耳元で妻の失望したようなため息が聞こえた。まずい。夫としての威厳が、いま爆下がりしている!パニックになる頭を整理して、よく考える。大きな海老の載ったチャーハン、キクラゲたっぷりの炒め物、シャキシャキの青椒肉絲…。いかん、中華料理が頭を駆け巡ってまったく冷静になれない。

お店に電話してみたら?

妻の一言が脳を刺激し、頭の中に並んだ中華料理たちをがしゃんと一気にひっくり返した。

それだ!すぐさまスマホを手にとり電話をかける。プルルル、プルルル…。3コール目の途中くらいであのときに聞いた店員さんの声(と思われる)が元気よく応答した。

「すみません、お店に駐車場はありますか?」

「もちろんです!お店の裏側にございます。

…なぜ、裏なんだーーーー。

どうやら表の駐車場は先客で埋まってお店が契約することはできなかったらしい。鎌ヶ谷のような田舎でも、ダウンタウンはダウンタウンということだ。

ラパンでお店の裏に回ると、たしかに「kaname」の看板の立った集合駐車場があった。指定された番号のひとつに停めてみんなで車を降りる。

しかしそこは本当にちょうどお店の裏側で、直接お店の正面へ出られるように通り道が開けてあった。これは親切だ。というか、これがないと結構キツい。というわけで最初は駐車場に戸惑うが、一度場所をわかっておけばお店の前に停めるのと大差ないだろう。

このときは4番にラパンを停めた。隠れてしまっているが、この物置の横に店先への道が開けられている。

遊び心が満載の店内と
子連れに優しい店員さん

壁にペタペタ貼られたメニュー、よく見ると面白い

「kaname」の店内は遊び心にあふれていた。

席について周りを見ると、壁に色々なメニューが貼ってあるのがわかる。最初に来店したから地味にずっと気になっていた「大谷ラーメン 夢のメジャーセットできます」という張り紙もそのひとつ。何を言っているのかさっぱりわからずこの時点ですでに面白い。ウケを狙っているのかいないのか絶妙にわからないところがいい。なかなかゆるくて居心地のいい店内である

ちなみにこの「大谷ラーメン」、ニラのラーメンだから「おおたニラーメン」なのだそう。他にも「ダルビッシュ美味い」(だるびっシュウマイ)や「清宮丼」(きよみキニク ヤしかかかってない!)というメニューもあり、鎌ヶ谷らしく日ハムの選手の名前をユーモラスにかけている。

※鎌ヶ谷市には北海道日本ハムファイターズ二軍の本拠地兼練習施設「ファイターズ鎌ヶ谷スタジアム」が存在するのだ。

カウンター席には最近見かけなくなった卓上のおみくじが置いてあって、どうやら当たりが出るとドリンク1杯もしくは餃子1皿と交換できるとのこと。「知ってる人には懐かしい!知らない方には新しい!」というキャッチーなコピーもつけられていて、好感度がグングンとあがる。それにしても、ドリンクか餃子。そんなことある?ちなみに結論から言うと、絶対に餃子を選んだほうが値段的にはお得ではある。

楽しいのは雰囲気だけではない。お店自体が子連れ歓迎なタイプの方であることは女性店員さんの表情からすぐにわかった。席のことだけではなく椅子やコップのことまで気にかけてくれて、まだ食事もしていないのにとても幸せな気分になることが出来る。

壁にはメニューと一緒に子供向けの切り絵なども貼ってあり、きっとご主人か店員さん(奥さん?)が自ら手作りしたであろうことも伺えた。このようなお店はまた格別に居心地がいいし、安心できる。これはまだ父親になって2日目だった最初の来店時には気づけなかったポイントだった。

カウンター席には懐かしの卓上おみくじが置いてある
メニューと一緒に「kaname通信」が置かれている。「!」がやけに多い。好きだ。

どこか安心する美味しさ

キクラゲと卵の炒め物

中華料理屋さんらしくどれも安くて豊富なメニューの中で私はキクラゲと卵の炒め物、妻はニラレバ炒め、そして息子には餃子定食、娘には餃子単品を注文した。いつものように娘と命がけの格闘をしながらしばらく待って、到着した食事をみんなで一斉に食べる。

美味ァァァァ!?

いつもの妻の声が響くし、娘もキャアアアアアア!?と叫んでいる。息子も「おいしーね、おいしい。」と満足気だ。いや本当に美味しい。キクラゲと卵の炒め物は甘じょっぱく、キクラゲはコリコリ卵はふわふわ。ご飯もおかわりできるのでタレまで一滴残さずに完食させていただいた。

のちほど調べたところによると、この「中華厨房 kaname」は2010年に出来たお店。ご主人は五十嵐さんという日本の方で、ご近所の二和向台(船橋市)にある老舗の中国料理店「光洋」で修行を詰んだそう。そのお店の特徴だった「お客さんとの距離が近い中華屋さん」に感銘を受け、ユーモラスで楽しく安心できるお店を作られたのだとか。

どこか家庭的でありながら、しっかり中華料理屋さんの味。地元にあると安心する、まさに「街の中華屋さん」で、きっと多くの鎌ヶ谷市民に愛されているに違いない。駐車場には最初少し戸惑うかもしれないが、子連れでの訪問は楽しく美味しいものになるだろう。もちろんお子様メニューも子供用の椅子もしっかり用意してくれている

ただし駐車場から店前への通り道は階段になっているのでベビーカーを使用したい場合は一旦畳むか、回り道をしなければならないことだけ注意だ。それ以外にハードルは一切ないので子連れの方も是非、一度来店してみてはいかがだろうか。

妻の注文したニラレバ炒め
息子の餃子定食。全部の定食についている梨がまた嬉しい。

店舗情報

住所:〒273-0107 千葉県鎌ケ谷市新鎌ケ谷1-6-22

駐車スペース3台分
営業時間11:30~22:00
営業時間・定休日が記載と異なる場合がございます。
ご来店時は事前に店舗にご確認ください。
電話番号047-402-2020
席数28席

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