ご報告と、九十九里町観光と、『九十九里らぁめん くくり』の蛤ラーメン

今回は投稿休止中に起きた私たちの変化についてご報告するとともに、千葉県山武郡九十九里町および「九十九里らぁめん くくり」について、子連れで観光に行った際の感想をまとめさせていただきます。

秋晴れの心地よい日に

9月某日。台風のどさくさに紛れてなんとなくやってきた秋の始まりが、心地よい風となってすっと身体を撫でていく。

久しぶりに過ごしやすい気候が日本に還ってきた、ということでこの日は九十九里町の浜辺までドライブをすることに。以前のお知らせ記事『新メンバーの加入と、これから』にてご紹介した新規ヒナを連れて、のんびり海を見ようと思ったのだ。

アイスクライマーのコスプレをする新規ヒナ

と、今回は本題に入る前にふたつほど、みなさまにお伝えしたいことがある。サイト更新を休んでいた8ヶ月の間に起こった変化についてご説明しておかなければならないのだ。

赤ちゃんが産まれてからの
お出かけについて

まずは、子供が増えたことによる子連れお出かけの体感変化について少しだけ。

新ヒナが産まれてから既に半年以上が経ち、2人と3羽体制になってからもすでに色々なところに出かけている。正直、多少時間がかかるようになったかな?といった程度でそこまで苦労しているわけではない。

強いて言うならば、まだミルク飲みの段階なので、外で作って飲ませる工夫が必要なくらいか。おむつ替えはいつだって一瞬でおこなえるスキルがあるので、1羽くらい増えたところであまり変わらないのだ。

むしろ新規メンバーよりもやっかいなのは今年2歳というレッドエイジを迎えた長女のほう。イヤイヤ期で言うことはきかないわ、意に沿わなければどこでも大声で泣き喚くわ。かなり手がかかる形態に進化してしまっている。

3歳になれば少しずつ落ち着いてくると信じて、この1年を総力で乗り切っている真っ最中だ。

レッドエイジを謳歌する長女(右)

投稿休止中に起こった大事件

それともうひとつ。

8ヶ月ほど投稿をしていなかった期間。その間に我が家には、次女が生まれたこと以外にも大事件があった

今後のお出かけの様子を語るうえで避けては通れない話なので、まずは先にこれについても触れておかなければならないだろう。

…なんと、車がラパンではなくなったのである。

『ひなどりとラパン』。それが当サイトの名前だ。子連れ家族が、ラパンに乗ってお出かけをする様子を描いたエッセイ集。それがコンセプトだ。

ラパンも4人もの人数を乗せたうえで、さらに大量の荷物をもって、本当に毎回頑張ってくれていた。本人も楽しそうだった

でも、そこにもうひとり追加となると…さすがに無理があった。子供の安全のためにも、4人乗りのラパンにぎゅう詰めで移動することはもう、現実的に出来なくなったのだ。

だからラパンにはしばらく休んでもらうことにした。秋田県にある嫁の実家の車庫にて、しばらくゆっくりしていてもらう。いつか迎えに行けるように、私たちは家を大きくしたり時間とお金の余裕を作るために尽力するつもりだ。

ひとまずのラストランとなった秋田県への道中。

もちろん、当サイトの名前はこれからもずっと『ひなどりとラパン』である。妻とふたりきりだった時代からずっと私たちの生活を守り、支えてくれたこの愛車。れっきとした家族の一員だ。これからも永遠に、私たちのお出かけはラパンと共にある。

新しい車について

さて、とりあえず涙はここらで一度拭いてほしい。今度は新しい仲間のご紹介である。

これからの私たちの子連れお出かけを支えてくれる車。それは…

フリードである。

最大7人乗りの貨物力。MAX時速188キロで走り抜けられるほどの火力。高い天井。車内でゆっくりご飯が食べられるほどの余裕ある空間。

正直、超絶快適になった!

(ラパン「ッッッ!?」)

まだまだ愛着についてはラパンには到底及ばないものの、実力面ではまったく言うことなしのデキるやつ。

これからは、このフリードに私たちの子連れお出かけを支えてもらうつもりだ。というわけで、今後はフリードに乗ってどこまでも子連れで出かける私たちを応援いただけたら幸いです!

それではようやく、今回の本題に入ろうと思う。

「海の駅」にあった
いわし資料館と青いポスト

九十九里町は千葉県の東海岸にある小さな町だ。しかし九十九里浜、と聞けばおそらく関東の方ならばピンとくるであろう。サーフィンの名所として知られ、ゆるやかなカーブを描きながら大きく広がるその地形は、千葉県を形作るもっとも印象的な海岸線ともいえる。

しかしその地名をもった町があるということはあまり知られていない。実際に千葉県出身の私でも、九十九里町自体を訪れたことはいままでなかった

鎌ヶ谷から2時間ほどフリードを走らせ、まず到着したのは「海の駅 九十九里」。正式名称は「いわしの交流センター」というらしいが、施設の看板には海の駅と書いてある。いわゆる道の駅としての施設で、海岸から車で3分ほどの場所にぽつんと立っていた。

施設の半分は地産・お土産屋さんとなっており、あまり私の住んでいる鎌ヶ谷では買えないようなものが沢山売っていた。どうやら九十九里町はいわしの漁業が盛んなようで、施設のもう半分(写真の後ろ側)はいわし資料館となっていた。

いわし資料館の様子
ロダンのような彫刻と工具。ちょっと拷問器具にみえる。

産業資料館の入り口部分には大きないわしの水槽があり、子供たちは漁業の掛け声かと思われるような声量で、喜びの雄叫びをあげていた。

まるで朝の中央線のような乗車率の水槽。

ちなみに海の駅の2階部分はフードコートになっているのだが、私たちが到着したときにはラストオーダーがもう終わるところだった。この日は午後から出発したので仕方がなかったが、あとで調べたところ非常に美味しそうなご飯がたくさんあったことに気づいてとても後悔した。

またフードコートにはテラス席もあり、海風を感じながらゆっくりと海鮮丼などを食べることができるらしい。また必ず訪れてリベンジしなければならない場所のひとつとなった。

テラス席やメニューの様子。このほかにも2店ある。

海の駅の前には青くて可愛らしいポストも。青いポストは速達専門とどこかで聞いたことがあるような気がするが、これはどうやら純粋にデザインだけらしい。調べたところ、2016年の1月に設置された全国で唯一の丸い青いポストだという。実用的なことはわからないが、とにかくめちゃくちゃ可愛い。なお、その奥には千葉県でやたら見かけるカップル向けの鐘が設置されていた。

海の駅 九十九里
施設情報

住所:〒283-0102 千葉県山武郡九十九里町小関2347-98

駐車場普通車130台
大型車9台
障がい者用3台
営業時間お土産屋さん
09:00~18:00

いわし資料館
09:00~18:00

フードコート
営業時間:10:00~17:00
(ラストオーダー16:00)
11月〜2月末:~16:30
(ラストオーダー15:30)
営業時間・定休日が
記載と異なる場合がございます。
ご来店時は事前に店舗にご確認ください。
電話番号0475-76-1734

片貝海水浴場へ

海の駅をあとにしたわたしたちは、そこから一番近くにあった片貝海水浴場で少し遊ぶことにした。とはいっても、もちろん海に入るわけではない。子供たちに海を見せ、地球の広大さと自らのちっぽけさを感じさせることは親の勤めなのである。

シーズンを過ぎた海水浴場にはやはり無常感を感じる。
自らのちっぽけさを感じて変な顔になる長男。

さきほどのお土産屋さんでいわしのなめろうとおせんべいを買っていたので、この砂浜で食べることに。もちろん、なめろうは生ものなので大人だけである。子供たちはすぐに砂遊びを始めてしまったので、ふたりとも口に放り込む貯金箱方式にておせんべいを食べさせる。

いわしのなめろう。

なめろうは生姜やたまねぎが入っていて、シャキシャキとした食感が楽しめる逸品だった。私は料理はするが魚を捌くのはとても苦手なので、こうした機会がないとなかなかなめろうは食べられない。もうひとつ買えばよかった

初めての海に、はしゃぐ次女。
フィールドを展開する兄と妹。

なお公式HPからの情報によると、広大な九十九里浜に隣接するこの九十九里町には実に4ヶ所もの海水浴場があるそうだ。作田海水浴場片貝海水浴場不動堂海水浴場真亀海水浴場とそれぞれ名前も特徴も海の家の数も違うみたいなので、気になる方はぜひシーズンに訪れてみてほしい。

九十九里らぁめん くくり

波が奏でる荘厳な音のなかでたっぷりとヒナたちを遊ばせ、人間という存在の無常さを感じてもらったところで私たちは夕飯の検討を始めることにした。

九十九里町はいわしのほかに焼きはまぐりも名物らしく、いたるところにその暖簾が刺さった和食屋さんが点在している。しかしシーズンが過ぎていることもあって、あまり遅くまで営業しているお店は多くなかった。

暗くなっていく街の様子に少々急つつ、ラストオーダーの間に合いそうな飲食店を探す。そんな中でまだ「焼きはまぐり」と書かれたのぼりが活き活きと風に揺られていた「くくり」という名のお店を発見。そこはまるで海の家のような雰囲気の、木造りかつ密閉されていない建物になっていた。

これは面白そう!

直感的にそう判断して行こうとするも、駐車場が見当たらない。まだオーダーが間に合うのかも不安だったので、私だけフリードから降り店主に話しかけてみた。

結果、オーダーは全然大丈夫とのこと。車は店の前の道路脇スペースに停めていいらしい。こうして今夜のお食事処が決定した私たちは指示通りに車をつけて、お店の中へと入っていった。

簡易的なログハウスで、入り口には4段ほどの階段。正直ベビーカーでの入店にはハードルがあったが、興味と食欲が私に力をあたえる。これしきのこと、なんの支障もない。しかしベビーカーを持ち上げてお店に入り、席に座ってから気がついた。

ここ、ラーメン屋さんだ

そして焼きはまぐりって書いてあったけどメニューにない。どうやら先ほど見かけた活き活きとしたのぼりは、曲がり角の奥にある別の和食屋さんのものだったのだ。

単純なミスにおののきつつも、なんとか冷静にメニューを眺める。そこには「はまぐりの出汁をふんだんにつかったラーメン」という文字が。よかった!予定とは違うが、九十九里のはまぐりを感じることはできるかもしれない

少々マイナスの印象からスタートしてしまった夕食だが、注文して出てきたラーメンをみたときにすべてのイメージが覆ることとなった。

いや美味そ!

そしてはまぐりの香り、すご!

出てきたのは食べる前から明らかにわかるほどはまぐりの出汁をふんだんに使ったラーメンだった。これは、普通に焼きはまぐりを食べるより良かったのかもしれない。

あっさりとした醤油スープに、しっかり残るはまぐりの香り。細麺はそんな二面性のあるスープをしっかり絡めとって口へと運んでくれる。文句なしに美味しいラーメンだった。

お子様ラーメンなどはなかったので、ヒナたちにはしらす丼をあたえる。こちらは特別変わったところのあるものではなかったが、それがどこか安心できる。

あとで調べたことだが、このはまぐりラーメン。実はわりとレアものだった。他のお客さんのレビューなどを見てみると「これが食べたくてわざわざ行ったけど売り切れだった…」という声もかなり多い。営業時間もランダムらしく、いつ行っても閉まっていると嘆いている方もいらっしゃった。思いがけずラッキーな夕食だったというわけだ。

こうして申し分ない食事にありつけた私たちは、夜を迎えて真っ暗になった九十九里の町をあとにしたのだった。

子連れのハードルは
かなり高め

最後に「九十九里らぁめん くくり」を子連れ目線で語ると、正直ハードルはかなり高い。入り口の階段もそうだが、お店の窓が開けられていて子供が椅子から道路に転げ落ちないか心配してしまった。またその窓には網戸がなく、光に呼びよせられた羽虫がテーブルの周りを飛び交っている。

窓の外はすぐ道路。網戸はない。

冷暖房もないので、真夏は非常に暑く、冬は(営業しているかは不明だが)かなり寒いだろう。海の家といった雰囲気を重視しているのでこのような構造になっていると思われるし、大人としては楽しめるのだが、小さな子連れとしてはちょっと行きづらいところだろう。

しかし九十九里の海に来た感じは十分に味わえる。ラーメンの美味しさもピカイチだ。お子さんが小学生くらいになったころに訪れてみることをオススメする。

店舗情報

九十九里らぁめん くくり

住所:〒283-0104 千葉県山武郡九十九里町片貝6928−197

駐車スペースなし
営業時間不明

【定休日】
不定休

営業時間・定休日が
記載と異なる場合がございます。
ご来店時は事前に店舗にご確認ください。
席数15席ほど

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