【2023年最新】立ち会い出産の現状、メリット・デメリットや夫に出来ることなどを徹底解説!【経験談】

初めての出産。ママにとってそれはとてつもなく不安なものですよね。ひとりで分娩室にはいって出産に臨むよりも、旦那さんに一緒に入ってもらうほうが安心して少しでも気持ちが楽になれるかもしれません。またパパにも初めての我が子が生まれる瞬間に一緒にいたいという気持ちがあるかと思います。

人生の大切な瞬間を夫婦で共有するというのはその後の生活の上でもとても大切なことだと思います。しかしここ2年ほどはコロナ禍の影響により、多くの病院で立ち会い出産が出来なくなっていました。私も第二子、第三子の出産には立ち会うこと叶わず、とても残念な思いをしたひとりです。

しかし嬉しいことに、最近はワクチンの接種が進み、徐々に立ち会い出産が再開される病院が増えてきたそうです。そこで今回は立ち会い出産のメリットやデメリット、分娩室で夫ができること、立ち会い出産を再開した病院における条件の例などについて解説させていただきたいと思います。

立ち会い出産をする人は
全体の74%

最近は陣痛室から分娩室まで連れ添い、赤ちゃんが産声をあげる瞬間までの時間を一緒に共有する夫婦が増えています。

株式会社ベビーカレンダーの調査によれば、2018年の時点で立ち会い出産をした夫は全体のうちの74%だったそうです。2003年の調査では31%だったことからもこの15年間でかなりの増加傾向にあったことがわかります。しかし2020年以降はコロナ禍により一気にその数が激減してしまいました。

(参照:
https://www.nikkan.co.jp/releases/view/28294

立ち会い出産の
メリット・デメリットとは 

立ち会い出産の満足度は95%(こちらも株式会社ベビーカレンダーの調査より)と非常に高いものですが、ごく少数「後悔した」という意見があることも事実です。ここでは改めて立ち会い出産のメリットとデメリットについてみていきましょう。

立ち会い出産のメリット

立ち会い出産には多くのメリットがありますが、大きく分ければ以下の3つになるかと思われます。

・夫婦で命が生まれる瞬間を共有できる

当たり前のことですが、これが最大のメリットですね。特に夫にとっては自分がお腹を痛めていない分、見聞きすることでしかその苦労をわかってあげられません。想像をはるかに超える、命懸けの出産を実際に近くで見ることは、今後の父親としての自覚や子育てへの参加意思に大きく関係すると思われます。

・ママを精神的にサポートできる

出産中、夫にもできることはあります。実際に痛み役を代わってあげることはできませんが、不安なママの手を握ってあげたりマッサージをしてあげたりして、少しでもリラックスさせてあげることは可能です。気疲れしない家族がそばにいることは強いこころの支えになることでしょう。

一番辛い時間にパパが安心させてくれた、もしくはしてくれようとした。その事実は一生変わりません。この先ママにとってはそのことを思い出すだけで、どんな時でも大切な存在としてパパのことを想えるかもしれません。もちろん産後の行動が一番大切ですけどね!

・その場にいられれば後悔しない

脅かすわけではありませんが、出産というのは命のかかった行為です。赤ちゃんが息をしていなかったり、ママが危険な状態になったり、何が起きるかは本当にわかりません

そんなときに、あとでお医者さんから事後報告されたのでは辛すぎると思います。何があったのかわからないままでは不安と混乱が入り混じり、パニックになってしまいますよね。

出産に立ち会うことで状況の経過を把握しておくことは、余計な後悔をしないことに繋がるのです。父親として、夫として、できることはすべてやっておくに越したことはありません。

立ち会い出産のデメリット

それでは逆に、立ち会い出産に対して否定的な意見についてもみていきましょう。

・見せたくない姿を見せてしまう

女性ならばこの気持ちはわかるのではないでしょうか。夫婦によって距離感というものも違いますから、必死の形相や叫ぶところなど見せたくはない姿を見られることが恥ずかしかったという意見もあるようです。

また出産でいきむ際にウンチが出てしまうことも多いです。私も立ち会いのときに分娩室で、助産師さんから「お尻を押さえてあげて!」といわれ力いっぱい手を当てていたことを覚えています。そのような姿を夫に見せるのが恥ずかしいという方も多いのです。(ちなみに妻は私のディフェンスのかいあって放出は免れました。)

・セックスレスになる可能性も

分娩の瞬間を見た夫がセックスに対して嫌悪感をもつようになってしまう、というのはよく聞く話です。一見ひどいことをいっているようにも見えますが、自分の身体でない以上仕方のないことだと思った方がいいでしょう。お互いにとって非常に悲しいことになってしまいますのではっきり言ってしまいますが、グロや生々しい描写などに耐性がない男性は立ち会うべきではないかもしれません

しかし基本的には分娩の瞬間、というかママの膣付近は夫の場所から見えないように配慮がされています。トラウマになってしまった場合、わりと深刻な事態ですので、自信がない方は興味本位で覗いたりせず、見えるものの中で応援しましょう。

帝王切開でも
立ち会いはできるの?

出産における帝王切開の確率は決して少なくありません。病院によって対応は異なりますが、予定していた帝王切開の場合は夫が立ち会えるケースも多いようです。むしろ通常分娩よりも心配になりますので、夫としては経過状況をこの目で見ておきたいですよね。帝王切開になった場合に立ち会いは出来るのか、出来ないのかをあらかじめお医者さんに確認しておきましょう。緊急帝王切開の場合はどこもNGですので、とても心配な気持ちはわかりますが冷静に部屋の外で待つことにしましょう。

(参考:
https://www.aobahospital.com/blog/2021/01/post-91-764698.html

相手が「立ち会いたくない」
場合はどうする?

いくら立ち会いたい、立ち会って欲しいと思っていても相手が嫌がっている中で無理やり話を進めてはいけません。ここではふたりの意見が異なるときの対応についてみていきましょう。

ママが立ち会ってほしくない

「母親が望む安全で満足な妊娠出産に関する全国調査」によると、立ち会い出産をしなかった方の理由のうち半分、ちょうど50%が「産婦が希望せず」だったそうです。

ママは赤ちゃんを産む張本人ですから、その精神状態はそのまま出産時のトラブルに直結します。ママが立ち会いを嫌がっているのであればその意見を最大限尊重し、一番安心できる環境を用意してあげましょう。これもまた夫のできることのひとつだといえます。あきらめましょう。

(参考:
https://minds.jcqhc.or.jp/n/med/4/med0056/G0000595/0001

パパが立ち会いたくない

同様の調査では、立ち会い出産をしなかった夫婦の理由の11%が「夫が希望しない」でした。「忙しくて時間が合わない」という選択肢は別にあったことからも、これは夫が立ち会いたくないという意思をもって拒否したことがわかります。

ママが安心して出産をするために夫に隣にいて欲しい、と望むのであれば可能な限り応えてあげるべきです。しかし中には男性に血や体液への耐性がなく、その後の夫婦生活に悪い影響が出てしまうケースもあります。一番大切なのは出産後の子育てをふたりでやっていくことですので、関係が崩れそうなことは避けるべきでしょう。

陣痛室にいてもらう分娩の直前までいてもらう、などお互いの要求をすり合わせて、ふたりが納得できる形で出産に臨みましょう。

立ち会い出産で
夫にできること

いくら立ち会い出産で赤ちゃん誕生の瞬間を共有できたとしても、ただただそこにいた、だけではあまり苦労を分かち合った実感がないでしょう。この先ママに「ただいただけじゃない!」と永遠に言われ続ける可能性もあります。(実際に言われている方、いらっしゃるみたいですよ!)

出産直前の陣痛には一定の間隔があります。その時間が狭まり、破水するのを待つのが陣痛室。ここで出産の時を待っているときは、ママがリラックスできるようにマッサージをしてあげましょう

特につらいのは腰であることが多いので、そこを中心に肩や腕、足全体を優しくマッサージします。子宮を圧迫してしまうと健康的ではない破水をしてしまうこともあるので場所と力加減には注意しましょう。また陣痛が起こっている時間はマッサージをストップしましょう。

陣痛と陣痛の間はママも普通におしゃべりが出来る状態であることが多いです。気分転換につながるようなお話をして緊張や不安を少しでも和らげてあげることも夫に出来ることのひとつだといえます。

こうして出産の準備が整い、分娩室に入ったあとのママはずっと陣痛が続いた状態になります。こうなったらもうマッサージの意味はあまりないので、手をにぎったり水分を飲ませてあげたり、汗を拭いてあげましょう。ただもちろん、ママが求めるのであればマッサージを続けてもいいかもしれません。

また呼吸法を一緒にすることでママをリードしてあげることも大切です。安心できるとともに一体感もあるので、とても助けになる行為でしょう。「パパも一緒に」と助産師さんにその場で指示してもらえることが多いです。

立ち会い出産に向けて
準備すること

この章では立ち会い出産をするまでに必要な準備事項をまとめさせていただきました。

産院選びのときに
立ち会い可能かチェック

産院によっては必ず立ち会い出産が出来るとは限りません。まずは赤ちゃんを産もうと考えている産院のホームページを確認して、立ち会いが出来るかどうかを確認しておきましょう。

また合わせて帝王切開の場合も立ち会いが可能かどうか、また夫以外でも可能かどうかも見ておくといいでしょう。

立ち会い出産の
条件を確認

産院によっては立ち会い出産に条件を設けているところがあります。出産について学ぶ「両親学級」への参加が義務づけられているところもありますので、あらかじめ確認しておきましょう。

また写真やビデオ撮影がNGな施設もあります。貴重な瞬間をカメラに収めたい方はあらかじめチェックして産院を選ばなければなりません。

夫もお産の流れを知っておく

そしてこれが最も大切なことですが、夫もお産の流れをしっかりと把握しておかなければなりません。陣痛が始まってからどのくらいのタイミングで産院に行くべきなのか、どのようなことが起きたら異常なのかは必ず頭に入れておきましょう。

また初産の場合は長い人だと1〜2日ほどかかる場合がありますので、仕事は数日休まなければならなくなるでしょう。予定日近くになったら数日は急遽休めるような状況を職場で作っておくのもまた夫の準備のひとつです。私たちのお産も一人目のときはほぼ2日かかりました。最低でもそのくらいは空けられるようにするのが無難だと思います。

あとはお産のときをイメージし、陣痛室や分娩室でママに何をしてあげるか、どんな言葉をかけてあげるかも考えておきましょう

コロナ禍における
立ち会い出産の変化

2020年からはコロナ禍により立ち会い出産がどこもNGな状態が続いています。私たちも二人目のお産をしたのが2020年の夏で、残念なことに娘の誕生には立ち会うことが出来ませんでした。

しかし最近になってワクチンの接種も進み、徐々に立ち会い出産が再開しつつあります。この章ではその現状について解説いたします。

立ち会い出産は
再開しつつある

私たちも2022年の春に三人目を出産予定です。ですから現在妻は産院に通って定期検診を受けている最中なのですが、そこは2022年1月現在でまだ立ち会い出産はNGだといわれています。しかしいよいよコロナ禍の収束が見えてきたためか数日前、HPには面会が再開されたことや立ち会い出産の再開を検討していることなどが記されていました。

他の産院などもいくつか調べてみましたが、もう少し早い段階で条件付きの立ち会い出産を再開しているところなどもちらほら。まだどうなるかはわかりませんが、来年の春頃には多くの産院で立ち会いが出来るようになるのではないでしょうか。

立ち会いOKの条件

立ち会いが再開されたといっても産院ごとに条件はありますので、そのひとつの例をご紹介させていただきます。他の赤ちゃんや妊婦さん、産後のママたちにも危険が及んでしまいますので、発熱や体調不良のときは絶対に立ち会うのをやめましょう。

・発熱している場合。

・風邪など感染症にかかっている場合。

・嘔吐・下痢などで体調が悪い場合。

・飲酒のために、判断力が低下していると思われる場合。

・お産の進行に異常が生じた場合(例:早産、帝王切開、緊急な処置が必要な場合など)

・産婦様が立ち会いを拒否した場合。

・病院・スタッフ・他の患者様に対して迷惑行為があった場合。

(大鳥居医院公式HPより:
https://ootorii-iin.or.jp/publics/index/60/

リモートによる立ち会い出産

とはいえこのようなご時世ですから、立ち会い出産が再開され続ける保証はどこにもありません。もしNGだった場合でも、枕元に電話をおいて「リモート立ち会い」を許可してくれる産院もあります。動画をつけることは難しいかもしれませんが、応援の声だけでも届けて勇気づけてあげることが可能なのです。

また陣痛室まではパソコンを繋げる場合も多いです。可能な限り顔を見せてあげて、ママを安心させてあげましょう。コロナ禍だったからこそのエピソードですから、前向きに思い出として捉えましょう

まとめ

本記事では立ち会い出産について、そのメリットとデメリットや夫にできること、コロナ禍における変化などについて徹底解説させていただきました。

全体の実に74%もの方が立ち会い出産を選択します。そのメリットとしては①赤ちゃん誕生の瞬間を夫婦で共有できること、②ママを安心させてあげられること、③経過を確認できることで夫も安心できること、があげられます。

またデメリットとしては①ママの見せたくない姿を見せてしまうこと、②夫によってはセックスレスになってしまう可能性もあること、があげられます。

ただしどちらかが拒否をしている場合は立ち会い出産を無理におこなってはいけません。特にママのストレスになるような選択は極力避けるべきでしょう。

予定された帝王切開の場合は立ち会いが可能なことが多いですが、緊急の場合はどこもNGとなります。各産院ごとに内容や条件は異なりますので、一度HPや定期検診にて確認しましょう。

立ち会い出産はただそこにいるだけ、ではいけません。陣痛室では身体のマッサージやおしゃべりをしてママを出来るだけ安心させてあげましょう。また分娩室では手を握ってあげたり、汗を拭いてあげたり、呼吸法をリードしてあげることでサポートしてあげましょう。また夫は事前に立ち会い出産に関する産院のルールを調べて、お産の流れを把握しておくことが必要です。予定日前後に数日休めるような状況もつくっておきましょう。

コロナ禍が収束しつつあるいま、条件付きで立ち会い出産を再開する産院が増えつつあります。また、たとえNGだったとしても電話やパソコンによるリモート立ち会いが可能な産院もあります。一度助産師さんなどに相談してみるのがいいでしょう。

今回は以上です。この情報が出産に不安なすべての夫婦の助けになれればと思います。ではまた。


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