記憶の奥で龍が回る『もりのゆうえんち』千葉県野田市の遊園地

今回は千葉県野田市にある遊園地「もりのゆうえんち」について、子連れで行った感想をまとめさせていただきます。

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逢魔が刻の訪問

秋の夕暮れ。私と妻とヒナ2羽を乗せたラパンが、舞台化粧のように落ち葉をまとった駐車場に停まる。

ここは千葉県野田市にある「もりのゆうえんち」。閉園まであと1時間をきり、敷地から出ていく車の波に逆らうかのような訪問だった。

なぜこんな時間に来たのか。

それは単純明快、もののついでだったからである。この日は同じく野田市にあるピアノ販売店で、楽器の購入に関する手続きがあったのだ。とはいえ実際に買うのは妻のご実家。義妹の子供たちのピアノを下見して手続きして欲しいとお願いされたわけだ。秋田よりも千葉で買う方が種類も多く、値段も安いらしい。

試奏する妻の横でヒナ2羽をいじくりながら待つこと1時間。決まったピアノの手続きを代理でおこない、お店を出る頃にはもう空は赤く染まっていた

同じ千葉北西部とはいえ、鎌ヶ谷から野田までは実質2時間ほど。柏方面へ向かう国道16号線は非常に混むのだ。あまりこちらの地域に明るくないので迂回路もわからず、ただひたすらにナビを辿っていくと往復するだけで半日がかりのお出かけになる。

そんなわけで、せっかくの長旅のついでに、近くにあったこの小さな遊園地へと足を伸ばしてみたわけだ。

厚化粧な駐車場に停まるラパン。さては奥にいるのもラパンか。

無料で入れる遊園地

その名のとおり木々に覆われたこの遊園地は、無料で入園することができるようだ。中には同じようにベビーカーを押している子連れ夫婦が多く、地元の気楽なお出かけ先として賑わっている様子が見てとれる。

とはいえ入園前のコロナ対策はしっかり。休日ということもあってか、2人がかりで検温とアルコール消毒のチェックを入り口でおこなっていた。意外といったら失礼かもしれないが、もっと悪い意味でラフな状態を想像していたので大いに安心する。さすが遊園地だ。

ゲートをくぐるとすぐに目に飛び込むのは、綺麗なオレンジの電灯をまとったメリーゴーランド。派手すぎず地味すぎず、ピナツボ火山の噴火口のような灯りにノスタルジーを感じる。

横を見ると味のある雰囲気のクレーンゲームコーナーがあった。なんだか「花やしき」を彷彿とさせる

その上は足漕ぎのコースター「サイクルレール」が通っている。ゆっくりと頭上を通り過ぎていく親子連れをぼうっと眺めながら、夕暮れのもの悲しさを楽しんだ。これ、たぶん見てる以上に気持ち良さそうである。乗ってみたい。

というか、これも意外といってしまえば大変失礼なのだが、遊園地の中はまだまだかなり賑わっていた。もう閉園前だというのに、各アトラクションには列ができていて、四方から子供たちのはしゃぐ声が飛び交ってくる。施設内にいる人のうち半分は子供なのではないだろうか。子連れお出かけにはたしかにピッタリなスポットである。

ドラゴンコースターの思い出

実はこの遊園地、私も小さな頃に父親と一緒に来たことがある。とはいっても記憶はわずかで、「ドラゴンコースター」という小さなジェットコースターの場面のみ。逆になぜそこだけ覚えているかというと、こいつがかなり個性的なアトラクションだったからだ。

円形になったコースの直径は、なんとほんの10メートルほど。高低差は一切なく、小さな子供ながらに「子供騙しだなぁ」と思っていた。

ところがいざ乗ってみると、思っていた16倍ほどのスピードでコースターは爆走。遠心力で外へとぶっ飛ばそうとしてきた。帰ってから母親に興奮しながらこのことを話したっけ。

しかしそれ以外は一切覚えていない。行ったのもその一度限りだったと思う。そんな記憶の奥にある場所が、いま目の前に広がる「もりのゆうえんち」であることに気づいたのはこの光景を目にしてからだった。

ドラゴンコースターだーーー!!

なにやら奥でブンブンと人が振り回される音が聞こえると思ったら、ドラゴンコースターがここにあった。まだ息子は小さくて乗れないが、あと2年ほど経ったら一緒に撹拌されてみようと思う。

それぞれの乗り物はチケット制で、園内中央にある自販機にて購入するようだ。料金はとてもリーズナブルで、ひとつ300円ほどで楽しむことができる。

この奥に見えるのは「スーパースイング」という回転式のライドで、結構なスピードでグルグル回りながら上下する。この遊園地で一番エグい動きをしながら可愛らしい悲鳴を飛び散らせていた

全部で16種類あるアトラクションのうち少しスリルがありそうなものは、このふたつくらい。あとは本当に小さい子供でも楽しめるような軽い乗り物ばかりだ。子連れで遊園地デビューにはもってこいの場所だといえるだろう。中にはとても緩いウォータースライダー「ドルフィンパラダイス」もあり、軽〜い船旅を経験させてあげることができる

観覧車「ジャイアントホイール」は500円で乗れる。2歳以下は無料だ。
アンパンマンやピカチュウといった子供が大好きなキャラクターの乗り物が唐突に置いてある。
これは「ふわふわサイクリング」というライド。「スーパースイング」のゆるい版といったところか。
「ドルフィンパラダイス」はこちら。ウォーター系のアトラクションは心が躍る。
せっかく来たので息子は新幹線に乗せてあげた。シュールで笑えた。

駐車場近くには星乃珈琲店

ほぼ敷地内といってもいいほど近い場所に星乃珈琲店があったので、駐車場にそのまま車を残して夕飯を食べに行くことにした。

落ち着いた店内に似つかわしくないヒナ鳥

遊園地の隣にあるからガヤガヤしていることを期待したのだが、中はしっかり星乃珈琲店の落ち着きある雰囲気。子連れとしては騒音への緊張を感じてしまったものの、遊んだあとすぐ近くで食べられる場所があるのは嬉しいポイントだ。少し子供が大きくなったら安心して休めることだろう。

ヒナ達のために注文したオムライス
私はビーフシチューのオムライス
妻はパスタを注文
ホットドッグも注文
喰らいやがれッ

子連れとしての感想

今回はそもそもが子供のために作られた遊園地ということもあり、ハードルなし文句なしのお出かけ先だといえる。園内は子連れだらけで、ベビーカーを一台押しながらお散歩として訪れている方も多く見かけた。このような入場料が無料の遊園地だと、まだ乗り物で遊べない小さな子供を連れていても楽しい時間を過ごすことができるからとても嬉しい。コロナ対策もバッチリだ。

近くには星乃珈琲店をはじめとする飲食店やイオンがあり、遊び疲れたあとすぐに食事をさせることも可能。駐車場が広いことも精神的な余裕につながる要因のひとつだ。

規模は大きいわけではないが、私の場合のように、一生残る思い出の1コマとして刻まれる可能性もある。ぜひ近隣の街にお住まいの子連れさんは訪れてほしいなと思う。

施設情報

住所:〒278-0031千葉県野田市中根6-1

公式HP:http://www.senyo.co.jp/morinoyuenchi/

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